消費者金融と金利のここだけのハナシ

図3

消費者金融、皆さんはこの単語からどのようなイメージが浮かびあがりますか?何となく「怖い」「使ってはいけない」といったことが心に浮かんできた方も多いと思います。

確かに、以前はそういった不穏な空気がつきまとう代物でした。しかし、最近は消費者金融に関する法制度などもしっかりしてきたので、正しい知識を持って、使い方を間違えなければ、生活を便利にするものになるのです!

そこで今回は、消費者金融にまつわる話で最も大事な金利についてフォーカスを置きながら、その他にも皆さんがこれからの時代を生きていくにあたり必要なことをお伝えできたら、と思っております!

消費者金融とは?

そもそも、消費者金融について知っていないと、深く語ることはできないでしょう。消費者金融は、個人向けにされる小口の融資のことを指します。

簡単にいうと、個人が気軽にお金を借りることができる(キャッシングできる)サービスといったところでしょうか。歴史的には、70年代に横行したサラ金(=サラリーマン金融)というものが変化したものです。

以前のサラ金は確かにひどいもので、過度な貸付・高金利・恐ろしい取り立てを三本柱とした「サラ金三悪」が世間に知られ、タブーとして扱われていました。

これを80年代に当時の金融会社がイメージの改善を狙って「消費者金融」としたことが始まりです。90年代になると、イメージ改善の効果もあってか、消費者金融業界の市場がどんどん拡大していきます。

しかし、高金利を原因とする多重債務問題が顕著になりました。 これが社会問題化したことを背景に、2000年代に入り、高金利が制限される判決が出され、現在の、以前のような「三悪」は法律により厳罰に処罰される状況に至るというところです。

消費者金融の魅力

消費者金融とはなにかを理解したところで、続いて消費者金融の魅力を見ていきます。

今から紹介する3つの魅力を知って、より消費者金融について深めていきましょう!

①手軽

ではここからは、消費者金融の魅力についてお話ししていきたいと思います。まずは、何と言っても誰でも利用できるという手軽さが挙げられるでしょう。

現在の消費者金融は、スマホのみで借入れをすることができ、申し込みに必要なものは50万円以下の借入れの場合には身分証明書のみです。

また、ローンカード・契約書類を受け取る必要がありますが、契約機で受け取ることもできるので、誰にもバレることなくお金を借りられます。

②枠内なら何度でも借入れ可能

一般的なローンのイメージでは、最初に借入れをして、それを分割して返済していくという形式が思い浮かぶでしょう。しかし、消費者金融ではカードローン形式という借入れ方法になります。

これは、契約時に借入れの枠を設定し、その枠内であればいつでも借入れをすることができるというものになります。

急にお金が必要になったとき、生活費がかさんでしまったときなどに備えて、借入れ枠を作っておくのもいいかもしれませんね。

③審査が早い

他の個人向けのローンは、借入れの審査に短くとも1週間程度かかります。しかしながら、消費者金融では、申し込みから最短で30分で審査の結果が出て、1時間後には借入れをすることができます。

他のローンの商品に比べて、申し込みから融資のスピードがかなり迅速です。このことから、10~50万円の比較的少額を今すぐにでも借りたいという方にぴったりなサービスということですね!

金利について

家計などを考える時、「なるべく無駄な支出は減らしたい!」と大体の方は考えているのではないでしょうか。

その際に、金利について考えること重要です。では実際、消費者金融の金利ってどのようになっているのでしょうか?

そんな疑問を解決すべく、続いて実態やルールなどを詳しく、わかりやすくご説明いたします!

①法律による規制

皆さんが一番気になるのは、消費者金融の金利の話だと思います。「審査が早いってことは、結局高金利になっちゃうんじゃないの?」と思う方も多いと思います。

しかし、先ほども述べたとおり、日本では利息制限法という法律があり、借入れした金額に基づいた金利の上限が決まっています。

また、出資法・貸金業法というものもあり、これらに違反した高金利の貸付を行なった場合、刑事罰や、行政処分の対象になります。話が複雑になってきたので、以下にまとめます。

借入れ金額:10万円未満 上限金利:20%/年
借入れ金額:10万円~100万円未満 上限金利18%/年
借入れ金額:100万円以上 上限金利15%/年

です。これ以上の金利での借入れは、法律で許されていませんので、どんなに高くても上の金利になるということですね。

②金利相場の実情

日本の金利のルールを確認したところで、消費者金融の金利について確認していきましょう。以下のようになっております。

SMBCモビット 金利:3.0~18.0%/年 借入れ限度額:800万
アイフル 金利: 3.0~18.0%/年 借入れ限度額: 800万
アコム 金利: 3.0~18.0%/年 借入れ限度額: 800万
プロミス 金利: 4.5~17.8%/年 借入れ限度額: 500万
レイクALSA 金利: 4.5~18.0%/年 借入れ限度額: 500万

このようになっております。もちろんみなさん、出来るだけ安い金利で借入れをしたいと思うでしょう。しかし、私たちには金利を決める権利がなく、ある一定の基準によって定められているのです。

③金利決定のルール

消費者金融では、借入れの枠の額で金利を決めています。先ほども言及しましたが、借入れの枠というものは、実際に借りた金額のことではなく、「この金額までなら借りても大丈夫」という範囲のことです。

消費者金融は、この枠の大小に比例して、金利を決めているのです。
では、みなさんが最初に消費者金融に申し込むと、どの金利が適用されるのでしょうか。

まず、初回で審査が降りる枠は、どんな方でも30~50万円に収まるでしょう。この場合には、上限金利の18%/年があなたの金利となるでしょう。

これには、ある程度仕方ない側面もあります。消費者金融の側も、何も素性の知らない人にいきなり上限金額を貸そうとは思えません。そのため、初回取引は借り手(あなた)の向き合い方を見て、それから借入れの枠を増やす、という流れが一般的でしょう。

上にも記載しましたが、どうしても初回から低い金利を望むという方は、上限金利の最も低いプロミスを選ぶのが得策でしょう。

④利息の計算方法

実際に借入れをしたとして、毎月の利子はどうなるのでしょうか。利子の計算は、消費者金融がおこなってくれる場合がほとんどですが、少しみてみましょう。消費者金融の利息は、以下のような式で計算されます。

(月ごとの)利息 = 借りた金額 × 金利 × その月の日数/365

仮に、あなたが金利15%で200万円を借りた場合、1か月(30日)の利息は200 × 15% × 30/365≒約24500円 という風になります。この場合は、非常に簡単な計算になりましたが、実際にはかなり複雑な計算がなされています。

なぜかというと、この計算では、利息のみしか算出されていませんから、あなたはいつまでたっても200万円の借金の元本を減らすことができませんよね。

そこで、消費者金融では、毎月の返済に元本を減らす分のお金を組み込んでいるので、月ごとに借入れの金額が変わるためです。

⑤消費者金融の返済ルール

大体の消費者金融では、最低返済額を定め、それに沿って返済を進めていくということになっております。

この最低返済額には二つの特徴があります。1つ目は、借入れ金額に対応して、返済金額が変わるということ、2つ目は最初に定められた返済金額は、完済しきるまで、同じであるということです。

例えば、レイクの最低返済額が以下のように定められています。

利用残高:1~100,000円 最低返済額:3,000円
利用残高:100,001~200,000円 最低返済額:5,000円
利用残高:200,001~300,000円 最低返済額:7,000円
利用残高:300,001~400,000円 最低返済額:9,000円
(以下略)

このように、借りる金額により、最低返済額が変わっていくということがわかりますね。
繰り返しになりますが、上記のようなルールに従って一度定められた金額は、返済が終わるまで変わるということはありません。

ですので、同じ金額を払い続ける、ということになります。もちろん、同じ金額を払い続けて、元本がちゃんと減っているのかと不安になる方もいるとは思いますが、安心してください。

毎月、最低返済額から、前述の方法で計算した利息が引かれ、その残りが元本を減らしてくれます。この計算は複雑なので省略しますが、消費者金融の会社が全ておこなってくれるのでその点も心配は不要です。

⑥返済時の注意点

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消費者金融の使い方、返済額の計算方法について述べてきましたが、ここからは、返済時の注意点について話して行きたいと思います。ここでは3つの点に注目したいと思います。

1つ目は返済期間が長いほど、利息が多くなるということ、2つ目は借入れ枠拡大時の留意点、3つ目は利息のみ返済の危険性についてです。

ではまず一つ目について。返済回数を増やすと、1回あたりに払う額は小さくて済むので、一見お得だと感じられます。

しかしながら、蓋を開けてみると、(利率にもよりますが)返済回数を倍にすると、利息も倍近くかかってしまうという場合があります。総計の利息を減らしたいという方は、返済回数を少なくした方が堅実でしょう。

2つ目について、金利は借入れ枠に対応して発生するので、借入れ枠を大きくした方が確実に利息は小さくなります。ですが、この際にも注意しておくべきことがあります。

まず、借入れ枠は全員が拡大できるわけではなく、もう一度審査があるということです。この審査に通ることができれば、借入れ枠を増やすことができますが、信用性の足りない方(働いていない人など)は、この審査に通らない場合もあります。

また、たとえ借入れ枠を増やせたからといって、その枠全額で借りるべきではないでしょう。人間誰しも自分の手に余る財産がすぐ近くにあったら浪費してしまう生き物ですし、利率が下がったとしても、そもそもの借入額が大きかったら利息はかなり高額になってしまいます。

これでは、本末転倒になってしまいますね。そうした事態を防止するためにも、自制心を働かせ、今自分に本当に必要な金額はいくらか考えることが大事ともいえるでしょう。

そして、3つ目として利息返済について。支払いが厳しくなってしまった場合に相談窓口等に駆け込めば、もしかしたら利息の返済のみに変更してもらえるという場合があります。

しかし、このような返済方法はかなり危険といえるでしょう。何故ならば、この支払い方法を続けると、元本が減っていないので、永遠に金利を支払い続けることになるからです。

一時的に利息のみの返済を検討することは仕方ない場合もあるでしょう。しかしながら、いつ戻すのかを明確に定めてから行うのが得策といえるでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。皆さんの思っている以上に、消費者金融は使い方を間違えなければ便利なツールであるということはわかっていただけたかと思います。

どこでも言われていることではあると思いますが、無理のない返済計画を立てて、それを粛々と実行することが最も確実な道です。それでは、また会いましょう!

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